中国史上最大の偽札事件


 今年2月、広東と黒竜江省の二ヶ所で、偽札の製造に関わった16名の容疑者が逮捕された。


 黒竜江省牡丹江(ムーダンチャン)では、大型偽札印刷工場と倉庫が見つかり、2005年版の偽100元札合計4.22億元(約64億円)分が押収された。この他、偽札の模型、大型印刷機2台、偽札印刷用紙6トンなども押収された。(以下の写真は偽札の現物)



 今回の事件で押収された偽札は、一ヶ所でまとまった額見つかったケースとしては、中華人民共和国創立以来最大である(複数箇所で製造されているものが見つかったケースで、これより合計額が多い事件は過去にある)。2019年12月に広東省公安部が偽札の製造事件の手がかりをつかみ、その後の捜査によって容疑者を特定した。容疑者は広東省と黒竜江省を行ったり来たりしており、この二ヶ所に捜査人員を配置した。広東省は香港やマカオの近く、黒竜江省は北海道と同じくらいの緯度にあるところである。


 この事件に関わっている犯人は20名以上で、社長、技術員、用地オーナーなど役割分担が明確である。上下関係もはっきりしていて、下部の構成員は上部の構成員がどのような人か分からないケースもあるという。


 警察は、3ヶ月近くの捜査で容疑者や偽札製造場所を特定した上で、2020年2月下旬に約400名の体制で容疑者を逮捕した。


 この組織は、2019年11月に工場と倉庫を取得した後、深センなどで偽札用のインク、特殊紙を購入し、トラックで黒竜江省牡丹江の工場に運送したという。警察が容疑者を逮捕した時には、既に4.22億元分の偽札が刷り上がっていたが、市場に出回るまでは行っていなかったという。