3Mの偽物マスクで懲役15年


 2020年6月19日、北京を中心に展開する有名ドラッグストアチェーンのCEOに、懲役15年の刑が下った。罪状は、3Mの偽物マスクの販売である。3Mといえば医療用マスク「N95」で有名なメーカーだ。


 発端は、ドラッグストア「康佰馨大药房」(かんばいしんだようふぁん=かんばいしんドラッグストア)のCEOの李东(りどん)氏が山東省にある個人経営の店から、“3M”と書かれたマスク50万枚を仕入れたことである。時期はまさにコロナが猛威をふるっていた2020年1月21日〜1月26日にかけてのことだった。その後マスクは店頭で販売された。


 そもそも、李东(りどん)氏が親戚経由の紹介で買ったマスクだった。しかしこのマスクは粗悪品で、その後、消費者からのクレームが相次いだ。3M社と国家品質監督センターは、このマスクを検査し、偽物であると認定した。


 これを受けて公安局が動き、李东(りどん)氏を含む3名が逮捕された。2月10日に逮捕され、2月27日に対外向けの公表が行われ、3月26日に裁判が始まり、上述の6月19日に有罪判決が下った。


 対外向けに公表された翌日の2月28日に、「康佰馨大药房」(かんばいしんだようふぁん

)が、消費者に謝罪した。そして、このマスクを購入した人には、3倍の返金をすることを約束した。


 李东(りどん)氏を含む3名は容疑を否認しており、今後控訴する予定である。


 今回偽物マスクを販売したとはいえ15年は重すぎる印象である。実際、この種の他の刑と比べて重くなっている。当局はこの犯罪を「命に関わる犯罪」と位置づけており、偽物マスク販売の抑止効果も狙ったものとみられる。


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