(1)菜鸟裹裹(つぁいにゃおごーごー)
菜鸟裹裹(つぁいにゃおごーごー)は宅配を追跡するサービスである。消費者がタオバオ、Tmall、JD.com、苏宁(すにん)など大手ECショッピングサイトで買い物をすると、菜鸟裹裹でトラッキングができる。菜鸟裹裹は国内外141社の宅配業者と提携している。
菜鸟裹裹の主要なサービス
●宅配トラッキングサービス
荷物のトラッキングサービス(伝票のQRコードからスキャン)
●指定時間集荷サービス
時間通りに来なかったら賠償請求できる
●最も近い宅配業者検索サービス
荷物を出したい特に、位置情報を利用して最寄りの宅配業者に連絡
●拠点での代理受け取りサービス
菜鸟裹裹の提携拠点で荷物の受取を代理で行う。
(2)四通一达(すーとんいーだー)
民間宅配業者で有名なのが、申通快递(しぇんとんくわいでぃー)、圆通速递(ゆわんとんすーでぃー)、中通速递(じょんとんすーでぃー)、汇通快运(ほいとんくわいゆん)、韵达快递(ゆんだーくわいでぃー)の5社である。
この5社を四通一达(すーとんいーだー)と呼ぶ。各社の二番目の漢字をまとめてそう呼ぶ。データのある2012年時点で5社の従業員総数は21万6千人を超え、年間売上額は300億元(約4,526億9,352万)であった。中国には宅配業者が100社以上あるが、四通一达だけで宅配市場の半分を占めている。またタオバオやTmalといった大手ECの宅配業務のうち90%以上を上記5社が取り扱っている。
この5社の創業者は全て浙江省杭州市桐庐県(せっこうしょう・こうしゅうし・とうろけん)というところに集中している。中国で県という行政区があるのは地方部なので、特定の地方部から5人も大手宅配業者の創業者が出たというのは興味深い。
●申通快递
●汇通快运
(3)アリババグループが出資している宅配業者
アリババは、四通一达(すーとんいーだー)のうち4社に出資をしている。以下はアリババの各社に対する出資比率である。
上記以外だと、アリババは百世快递(ばいしゅーくわいでぃー)という宅配会社にも出資をしている。現在の出資比率は30%である。
近年、宅配業者の競争は非常に激しくなっている。コストを抑え、効率性を追求できたところが生き残っていく時代に突入している。今後も宅配業者の動きに注目したい。
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